上場維持基準とは何なんだい!?
日本証券取引所は、「プライム市場」、「スタンダード市場」、「グロース市場」それぞれに上場維持基準を設けてます。
昨日に引き続き、私チャタレが、本日(6/21)の引け後に発表された「上場維持基準の適合に向けた計画」を調べてみました。
三菱製鋼(5632) プライム市場
特殊鉄鋼材、ばねなどのメーカーで、プライム市場に上場していますが、
流通株式数 ○
流通株式時価総額 ○
流通株式比率 ○
1日平均売買代金 ○
とすべて基準を満たしています。
上場維持できるのかい?できないのかい?
どっちなんだい!?
開示された資料のタイトルが「全項目適合のお知らせ」だったので、中身を見るまでもなかったです。
三菱製紙(3864) プライム市場
こちらも三菱と社名に入ってますが、王子グループの製紙会社です。
印刷感材やエレ系、医療系などを生産しているで、プライム市場に上場していますが、
流通株式数 ○
流通株式時価総額 ×
流通株式比率 ×
1日平均売買代金 ×
と基準を満たしていません。
中期経営計画の取り組みが挙げられており、
2024年3月期の想定株価 731.2円
2025年3月期の想定株価 1,188.8円
と基準を満たす試算は出ています。
目標は絵に描いた餅でもあるので、あとは実行できるかどうかですね。
個人投資家として注目したいのは次の取り組みです。
・配当方針 2024年3月期も5円の配当
(2023年3月期は前2期無配から5円の復配)
上場維持できるのかい?できないのかい?
どっちなんだい!?
株価は年初来上がり続けているので、上場維持が期待できそうですね。
タカミヤ(2445) プライム市場
仮設建材レンタル業の大手でマンション修繕などの機材も手がけており、プライム市場に上場していますが、
流通株式数 ○
流通株式時価総額 ×
流通株式比率 ○
1日平均売買代金 ○
と基準を満たしていません。
株価 × 流通株式数 = 流通株式時価総額なので、株価が上がらないと基準を満たせません。
株主還元に関する内容はありませんが、現状の課題に対する取り組みがパワポで21ページも記載されており、その意気込みは買いだと思いました。
読みやすくて分かりやすいです。
上場維持できるのかい?できないのかい?
どっちなんだい!?
足場などが必要となる橋梁、トンネルなどのインフラ事業が活性化しそうなので、これは上場維持が期待できそうですね。
足場まだだよ!
ぐるなび(2440) プライム市場
飲食店情報サイト「ぐるなび」の運営会社で、プライム市場に上場しており、
流通株式数 ○
流通株式時価総額 ×
流通株式比率 ○
1日平均売買代金 ○
と基準を満たしていません。
新規事業として「大手企業向けモバイルオーダーサービス」を掲げていますが、先行投資で効果が出て黒字化するには時間が掛かりますね。
上場維持できるのかい?できないのかい?
どっちなんだい!?
ぐるなび、使ってますか?
私は使ってません。
現時点では上場維持は厳しそうですね。
過去の栄光が黒歴史となる良い事例です。
イントラスト(7191) プライム市場
家賃債務保証、リース保証等を事業とする企業で、プライム市場に上場しており、
流通株式数 ○
流通株式時価総額 ×
流通株式比率 ×
1日平均売買代金 ○
と基準を満たしていません。
発表された最新の計画書によると、増加した営業CFを成長投資と株主還元に使うようですが、株主還元について具体的に明示はされていませんでした。
流通株式比率は、IRやPR活動を行うことで上げるようです。
上場維持できるのかい?できないのかい?
どっちなんだい!?
とその前に、ちょっと余談です。
実は保証関連のマーケットは拡大していて、USEN NEXTがUSEN TRUSTという子会社を立ち上げます。
2023/6/20発表なので、昨日の話ですね。
こういった競合他社の参入が増えることにより、株式の流通は増えると私は思います。
イントラストは2016年の上場後、2018年3月に1:2で株式分割をしてますが、株価が上場来の高値を抜け切れていません。
上場維持できるか、今後も要チェックですね。